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オースチン(96万人)

  • オースチンは、テキサス州中央部にある都市。同州の州都であり、州内の都市圏人口ではダラス、ヒューストン、サンアントニオに次ぐ規模である。

  • ​1835年-1836年に、テキサス人はテキサス革命の戦争に勝利し、メキシコからテキサス共和国として独立、1839年、オースチンをテキサス共和国の首都とした。その後、アメリカ合衆国に併合さされた後も、引き続き、テキサス州の州都の地位にある。

  • 1930年代のコロラド川の開発によって家具や煉瓦、食料品、製油、皮革などの工業が発展した。また、1940年代には軍事産業も成立した。

テキサス州の位置図

テキサス州の位置図

テキサス州内でのオースチン市の位置図

テキサス州内におけるオースチン市の位置図

オースチン上下水道

  • この100年間、オースチン水道は、オースチン都市圏の100万人に対して、安全で安価な水を提供してきた。コロラド川から取水して、合計能力120万m3/日のHandcox、Davis、Ullrichの3つの浄水場で処理している。

  • ​オースチン水道は、また、合計処理能力57万m3/日のWalnut Creek、South Austin Regionalの2か所の下水処理場も持っている。処理水は高度処理されて、川の環境のためにコロラド川に戻されている。高度処理水は、灌漑、冷却水、製造業等のために使われている。

  • オースチン下水道は、2か所の下水処理場を保有している。この施設は、オースチン水道の下水管渠システムの下水を受け、処理し、コロラド川に放流している。処理場で発生する汚泥については、Hornsby Bendバイオ汚泥処理施設において肥料化され、販売されている。

【Walnut Creek下水処理場(1977年)】

  • オースチン水道の下水管路システムにより集水された下水を処理し、コロラド川に排出している。

【South Austin広域下水処理場(1984年)】

  • 運転開始以降も拡張工事を行い、現在、220万m3/日の能力である。この処理場は、市の高度処理水を、非飲料用の需要に充てる水源として重要な施設である。

【Hornsby Bend 汚泥処理肥料化施設(1950年代)】

  • この汚泥処理プラントは、市の2つの下水処理場で発生する汚泥を処理するためのいくつかの消化槽の1つとして、1950年代に建設された。毎年、数千トンの汚泥が嫌気性消化され、Dillo Dirtと呼ばれるEPA公認の土壌改良材として生産されてきた。

オースチン水道の給水区域

オースチン水道の給水区域

オースチン水道の水源と浄水場

オースチン水道の水源と浄水場

オースチン上下水道の施設

オースチン上下水道の施設

コロラド川下流河川管理公社
LCRA:Lower Colorado River Authority

  • LCRAは、オースチンを含むコロラド川下流地域において、河川流量を管理し、電気を供給している組織である。基本的に自らが生み出す電力収益で経営されており、水道関連の収益はわずかである。州政府からの補助金はもらっておらず、また、課税の権限も持っていない。

  • LCRAは、1930年代の大恐慌時代の1934年に、テキサス州法に基づいて設立され、コロラド川下流に多くのダムを建設し、初めて、州中部の農村部に電力をもたらした。

  • その後の数十年、人口増に対応するため、発電設備を増強し、成長する地域に水道用水を供給し、公園やリクリエーション区域を整備するなどして、地域の経済成長に貢献してきた。

【水道】

  • LCRAは、コロラド川下流域の1,000kmの河川管理を行い、140万人以上の水道を供給し、オースチン市その他地域の洪水防御を行っている。

【電気の卸売り】

  • LCRAは、1937年から、テキサス州中央部に電気を卸売りしている。今日、市や小売りの電力会社等30以上の電気事業者に対して電気を供給している。

【電気の送電】

  • LCRA送電会社:LCRA Transmission Services Corporationは、テキサス州で、最も大きな送電会社の1つであり、80のカウンティ内に8,000kmの送電網を持っている。

【公園整備】

  • 40以上の美しい公園、リクリエーション区域を管理、運営している。

【地域社会との協力活動】

  • 住民ボランティアへの支援活動を行っている。

テキサス州内の主要な流域

テキサス州内の主要な流域

コロラド川下流域公社LCRAの管轄区域図

コロラド川下流域公社LCRAの管轄区域図

​LCRAの電気と水のサービス区域

​LCRAの電気と水のサービス区域

​LCRAと契約している主な​水道事業者

​LCRAと契約している主な​水道事業者

オースチン水道:My ATX Water(無線メータシステム)

  • MY ATX Waterプロジェクトは、スマートメータ設置プログラム新しいメータシステムである。このシステム導入により、オースチン水道の「100年水計画」に定めた節水目標を達成しようとするものである。

  • このプロジェクトにより、新しいスマートメータが、各家庭、各事業所に設置され、毎日の使用量データが無線で送信されることになる。使用者は、My ATXポータル画面から、使用量を毎日チェックし、使用量が増えた場合に警告を受け、また漏水を知ることができるようになる。

  • オースチン水道は、2016年以来、AMI:Advanced Metering Infrastructureと呼ばれる自動計測システムを研究し、小規模なパイロット実験をしてきたが、2020年3月、この新しいシステムの全市域導入の契約が市議会によって承認された。

  • このことにより、2020年の夏から、メータ設置数5,000件規模のパイロット・プロジェクトが始まり、その後2021年から4年間かけてメータ設置数25万件の本格事業が始まることとなる。

  • 事業費の大部分については、テキサス州水資源開発局の協力で、低利の融資を受けることとなっている。

My ATX Waterのシステムイメージ

My ATX Waterのシステムイメージ

My ATX Waterの導入スケジュール

My ATX Waterの導入スケジュール
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